井上Wrote
イラクサについては、数年前に、ロンドンで毎年開催されている”ChelseaFringe(今年は中止)”に大英博物館が実施した小さなイベントとして紹介されました。
その時の説明等も付けます。 大英自然史博物館の参加 イラクサ(Nettle:イラクサはさわると刺さる植物)イベントを開催、
お茶で提供 ジャム、スコーン、繊維などをつくる
もともと博物館行事を、フリンジ行事に位置付ける
イラクサ(ネトル:Nettle)
イラクサのジュースは、:栄養価の高いデトックスハーブです
イラクサ:学名:Urtica dioica (ウルティカ ディオイカ):和名・別名:セイヨウイラクサ、ネトル、ネットル,蕁麻:科名:イラクサ科:使用部位:葉部
ネトルは全草が利尿剤、緩下剤などの民間薬として用いられてきた歴史があります。
また浄血作用によるデトックスハーブとして、ドイツなどの春季療法(春先のアレルギー予防)やアトピー・リウマチなどのアレルギー疾患の体質改善にも利用されています。
主な成分は、ビタミン類 (A、C、Kなど) やミネラル類 (カルシウム、カリウム、珪酸、鉄など) 、インドール類 (主にヒスタミン、セロトニン) 、クロロフィル、配糖体および遊離のβ-シトステロール、スコポレチン※ (scopoletin) 、ケルセチン (quercetin) 、ケンフェロール (kaempferol) 、ルチン (rutin) を含む。※スコポレチン:抗炎症剤や抗ヒスタミン剤としての機能を持つことが確認され、アレルギー性鼻炎や花粉症、アトピー性皮膚炎、関節炎などにも効果があります。
クロロフィル等の浄血の働きからアトピーや花粉症などのアレルギー疾患に効果があるとされ、前述の春季療法として春先のアレルギーや肌荒れ予防にネトルティーが利用されています。またフラボノイドのケルセチン、ルチンの利尿作用や抗炎症作用もアレルギー対策に良いとされるため、花粉の季節にはネトルティーが特に多く飲まれます。
ケルトの魔女たちが、植物に潜んでいる幽霊の力で病気を外に追い出すことができると信じ、特に熱が出る病気に利用していたのも、おそらくフラボノイドが働いていたのでしょう。
ケルセチンには、ヒスタミンの分泌を抑制し、アレルギー症状を軽減する効果があることはよく知られます。
また、ケルセチンには炎症を起こす原因物質であるロイコトリエンの分泌を抑制するため、抗炎症効果も期待できます。
ケルセチンの抗ヒスタミン作用には即効性はないとされるが、継続して摂取することで体質が改善できるため、花粉の時期以外でもネトルティーなどを利用して摂取すると有用です。
実際の学術データとしては、アレルギー性鼻炎患者69名 (試験群31名、平均34.7歳、アメリカ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、セイヨウイラクサ地上部の凍結乾燥エキス300mgを含むカプセルを症状のある間摂取させたところ、アレルギー性鼻炎の症状を緩和する可能性を示したという報告もあります。
●排尿障害を改善するハーブヨーロッパの自然療法ではネトルの葉っぱだけではなく根っこも使われます。根に含まれる成分が前立腺疾患の予防治療に優れた薬となることも知られています。生の根をチンキとして漬け込んで使用します。根には多糖類や植物ステロールが含まれ、前立腺に働きかけて肥大を予防する効果があることから、良性の前立腺肥大による症状の緩和に用いられています。
今晩はイラクサのスープを作ります。 お初ものです。せっせとイラクサを採取するリュックさん (
英国のイラクサの葉っぱ(ChelseaFringe2015の投稿より)
ChelseaFringChelseaFringe2015)のイベントとして大英博物館で提供されたネトルのスコーン
岩手県のイラクサ(ネトル)グロッセ世津子